【実践編その8】充実感、希望、迷い、自己満足。子持ち夢ありフリーランスのいろんな気持ちを詰め込んでお届けします。
〈この実験についてざっくり説明します〉ニコニコ子育てのために、子どもの帰宅後1時間は子どものために費やし、仕事や、料理など集中力を要する家事にはあてない。なおかつ、実働時間は減らさない! 11月まで実践します。
詳細はこちら→https://note.com/k5writer/n/n14f42ec64ecf
〈私のこと〉フリーランスのライターで4人暮らし(家族は夫と子ども2人)。ほとんどの日、在宅で仕事しています。
〈育児のこと〉夫の在宅時は落ち着いて子育てできるため、この実験では夫不在の時間帯をターゲットにしています。尚、記事中は第1子:イッシ/第2子:ニシと呼びます。
テーマを決めれば発信はしやすくなる
実験をやってきてよかったと感じることが多いです。まず、「イライラしながら子どもに対応する」ことが以前より減りました。悪い習慣って断ち切れるんですね。また、「SNS投稿が苦手でnoteも長く投稿が止まっている。ブログさえなかなか更新しなかった」というフリーランスとして好ましくない状況についても打開策が見えました。これまで特定のテーマを持たずに、思いついたときに気まぐれな内容を投稿していましたが、投稿にはテーマが必要だったんですね。「テーマさえ決めれば、私はSNSもnoteもブログも継続して発信していくことができる」とわかりました。
来年はブランディングに直結しそうなテーマを決めて「実験」に挑戦したいです。
と、8回目の実践報告を前向きに始めたところですが、実は実験の進め方や目標設定に関して迷いがあります。話があちこちに飛ぶことをお許しください。
挑戦していることの話をそろそろしよう
これまでの実践報告は「家事育児日記」になっており、仕事の話題が少なかったと反省しています。ここで一度、「フリーランスのライターとしての私の現在地」を報告します。
フリーランスになってから早5年半、現在は夫の扶養からはずれる程度の所得を得ています。5年かけてその程度、……との声は聞こえそうですが、「仕事いただけるなら何でもやります。文字単価0.1円(!)でも」からのスタートを思うと、これでも遠くに来たものだな、と。
もちろん報酬アップは目指していくのですが、フリーランス4年目あたりから心に決めているルールがあります。
「気持ちのそそられない仕事は、しない。たとえ条件が悪くなくても」。
フリーランスの集まる会合で言われた、忘れられないひとことがあります。「定年退職して暇を持て余しているおじさんのところに行って、『自分史を書かせてください』って言えばいいですよ! 昔の武勇伝とか自慢話を嫌というほど語ってくれますよ」。正直、こういうのは御免こうむります(念のため補足しますと、定年退職した男性の話がつまらないと決めつけているわけではありません)。
まあこのエピソードは極端な例ですが。気持ちのそそられない仕事は、心の燃えない仕事。報酬はもらえても、それに費やした時間を有意義といえるのか? NOですよね。一昨年あたりから、おおまかに次のようなルールで仕事を選んでいます。
報酬額は労働に見合っているし継続的に発注してもらえるし収入の安定を目指すという意味では好条件なのだが、関わる人に熱意が感じられなかったり、「とにかくたくさんライターを集めてぱっぱと仕事を割り振ろう」という意図が見えたりする仕事は、受けない。受けない分、得られた時間を大切に生きる。
実際はこんなこと言っていられる身分ではないのかもしれません(笑)。それでもこのルールに沿って生きているのは、やりたいことがあるからです。やりたいこととは、創作です。創作とは? 小説、エッセイ、詩などほぼオールジャンルでやっています。
本業の取材ライティングにおいても、(報酬額に一切こだわることなく)オリジナル記事を時間の許す範囲で執筆しています。例えば、地元の「テーマはライターが自由に決めていい」メディアで、女性と仕事をテーマに取材記事を書いています。また、地元のアート情報を発信するサイトを運営しており、そちらでも記事を執筆しています。
※ちなみにアート情報サイトはこちら→potari アートな気分でさんぽしよう どんな記事を書いているかは、このあたりをご覧いただけたら→スポット紹介 人物紹介
創作にしろ、オリジナル記事の執筆にしろ、「今この時間を削るのは無理がある。だからやる」という地点で私は生きています。結果は後からついてくる、と思うのですが、これを収入と結びつかせる具体的な方策も見出していかねばならないと考えるところです。『生きのびるための事務』(坂口恭平=原作/道草晴子=漫画,マガジンハウス)も最近読んだところですしね。来年の「実験」は「創作やオリジナル記事を収入源に」がテーマになってくるかもしれません。
スケジュールを一度確認したくなった
さてさて話題は変わります。この実験のそもそもの目的は「ニコニコ子育てをしながら、実働時間を確保する」。実験を開始して早々、「時間数を目標にしていたら、心がぎすぎすして、荒んだ毎日になる」と気づいて、軌道修正。仕事の進捗および子どもと過ごした時間の満足度を5段階評価で行う方式に変更しました。とはいえ、「自分の感覚だけで『目標達成できた』と主張していいものか。客観的な数値を出すことはやはり必要ではないか」という疑問も浮かんできます。そこで、1日のスケジュールを確認してみることにしました。
取材のある日を除けば、「家庭の用事がある日」がいちばん仕事時間の確保が難しいといえます。そこで、用事があった日(まあまあのボリュームがある買い物に出かけた日)のスケジュールを記録してみました。
9月24日(火)
4:00~5:15 お湯やお茶の用意、洗顔等・朝食のおかずをつくっておく
~6:30 創作
~7:45 子どもたちを起こして朝食、送り出す
~9:00 家のかたづけ・掃除
~11:45 仕事
~13:00 昼食・休憩
~13:30 仕事
~14:30 買い物・買ったもののかたづけ
~16:00 創作
~17:00 かるい家事をしつつ子どもの相手
~17:30 仕事
~19:30 料理・夕食など
~20:30 仕事
~21:30 入浴・就寝
実働4時間45分。ちなみにこの数日後、「子どもや自分の用事で4つのスポットを巡り、2時間ゆうにかかったよ」ということがあって、実働3時間45分に終わりました。短いですね……。家庭の用事のある日とはいえ。うーん、もう少しがんばりましょう! 自分。
とはいえ、スケジュールを記録してみることで大きな収穫がありました。記録用のノートを広げておくだけで、「それをやることに罪悪感がある、無駄なこと」(例えばネットサーフィン)をしなくなるということです。これは素晴らしい気づき、……「今日は乗らないな」という日にぜひまた記録をとってみます。
9月後半の自己評価。毎度、甘すぎ?
さて、今回の報告の締めは、9月後半の過ごしかたの5段階評価です。
最近はすっかり自己評価が甘くなっている気がします(が、次回報告ではそうもいかなそう……詳細は『実践編その9』で)。
そういえば最近のある晩のこと、ニシとウノをやったら5回連続で負けました。0勝5敗。ウノって運が大きくからむゲーム(だと思っている)なのに、「こんなことってある?」という感じです。ほんの数年前まで、対戦相手(我が子)にアドバイスしながらカードゲームしていました。明らかに拙いカードの出しかたに、口を挟んでしまうこともあったなあ。それが今ではこの結果。
「実験」の副産物は、このように、のんべんだらりと文章を書くことでストレス解消ができていること。ブランディングにはつながらなそうな内容だけど、なんとなく幸せだなと思います。
ぐだぐだに締めながら、……まだまだ、実験は続く!